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岩手県陸前高田に展開する「花咲く野原づくり大プロジェクト」
2011年10月12日の報告
2011年10月23日
松が1本残った陸前高田。
岩手県最大のガーデンチャリティプロジェクトは、陸前高田の斜面地およそ2000坪に花のミックス種をまき、一大メドウ(花咲く野原)を作ろうというもの。津波の塩水をかぶりガレキが散乱する地に種まきで花を咲かせる!無謀とも思えたプロジェクトだったのですが、2011年10月12日、ついに計画は実行に移されました。
岩手のターシャ・チューダー、吉田正子さん。
<プロジェクト決定のいきさつ>
この斜面地に800坪ほどの庭と家を持っていた吉田正子さんと、オープンガーデンいわての代表・吉川三枝子さんの、情熱と実行力が壮大な夢の原動力でした。「トライしましょうよ!」吉川さんの一言がチャリティ・メンバーの背中を押しました。吉田さんは静かに、知らぬ間にボランティアセンターに依頼して、たくさんの方々の協力を得て、おびただしい量のガラス破片を手作業で取り除き、ガレキもあらかた片づけてしまいした。さすが、岩手のターシャ・チューダーと言われた人です。さらに、斜面地にお住まいだった皆さんに声掛けして、花咲くメドウ作りに同意をいただいたのです。そうして広大な面積が「3.11ガーデンチャリティ」に託されたのでした。今回、メドウづくりのガーデンデザイナーとして白羽の矢が立ったのは、二宮孝嗣さんでした。チェルシーフラワーショウの植栽でも活躍し、こどもたちのわんぱく教室を開き、アウトドア&サバイバルを得意とする花好きのワイルドな人。その活躍ぶりは、後の写真をご覧ください。
ガーデンデザイナー、二宮孝嗣さん。
<バーク堆肥1500袋が届いた>
10月12日の朝、12トントラックが2台、バーク堆肥1500袋を満載して陸前高田に到着。トラックは歌手が時々舞台代わりにする屋根がガーッと開く巨大なヤツともう1台は無蓋で、“仙台”と墨文字がたくましいのが来ました。この日ボランティアセンターの依頼で来てくださった人たちは、四国からの建設業の力持ち男組と愛知県からの市議会議員の一団。いずれも真新しい作業着を着て、すごい働きをしてくださいました。一同ズラリの記念写真の方々で、女性軍は吉田さんのご友人たち。この日の仕事は1/トラックから1500袋の堆肥を下ろす、2/その堆肥を斜面地に適当にばらまく、3/その地面を耕耘機で耕す、4/土の中から出たガレキを拾って捨てる、これを1日で行ったのです。30トンの荷を20人の人力で下ろす、それは想像を絶するハードワークでした。広い広いこの大地、本当に来年、花が咲いてくれるのでしょうか。(大斜面は二宮さんのデザインで、遊歩道の他、花色がやんわりと色分けされ、変化のあるメドウになる予定。白線が引かれています)
10月12日のハードワークに参加くださった方々。
斜面地、現場の上から見下ろした全景で、彼方に海が見えます。
二宮孝嗣さん(しゃがんでいる)がみなさんと作業手順の打ち合わせ。
1台目のトラックがこれ。1袋20キログラムあります。
2台目もそろそろ終了。体力、気力、腕力の勝負。
この堆肥の山を、すべて地面にばらまく。
二宮さんの隣の笑顔が吉田正子さん。女性陣もがんばりました。
耕耘機で土と堆肥をまぜます。
起伏のある斜面。白い袋が堆肥です。
耕された地面。白線が遊歩道の仕切線です。
堆肥が入っていたビニール袋には、集めた石コロを入れて捨てます。
堆肥の一部は別プロジェクトにお裾分けしました。
写真撮影/植原直樹
作業風景
堆肥入れ・石拾い
地ならし
その他の活動プロジェクト