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第5話 「2年目を迎えた新生ビズ」

2000年07月16日

この頃、ガーデン関係のホームページが素晴らしい充実ぶりで、力強い限りです。インターネットにめっぽう強いスタッフが、先週末に8時間のネットサーフにチャレンジしての報告。ガーデナー達の想いの熱さと、デザインセンスにちょっと感動したのだそうです。ビズもがんばらなくちゃ。

熱いと言えば、今年に入ってちょっとうれしい動きがあります。編集長がうれしいことって決まっていますよね。そう、読者の皆様からいただくカードが再び熱くなってきたことです。1998年の9月発売の秋号で『私の部屋ビズ』の編集を終えた私と編集スタッフ全員が、昨年7月、『ビズ』として再スタートを切りました。同じBISESのロゴを使いながらの二度目の創刊。プレジデント社からの発売となりました。この間の混乱は、読者の皆様にご説明する機会もないまま今日に至りました。ガーデニング・ブームが恐いくらいの高まりを見せた直後から、大きな大きな変革でした。日本において、流行の二文字ほど恐いものはありません。ビズは21世紀に生き残る雑誌に育てなければならない、なぜなら、緑と共に暮らすというコンセプトは何ものにも代え難い大切な生活スタイルだから・・・いつも心の真ん中にある言葉です。ああ、1992年の創世記を思い出してしまいます。

再スタートから一年、混乱の中、ガーデニングが新しい展開を必要としている時期と重なり、随分考える日々が続きました。まだ充分に本調子となっていないかもしれませんが、私には思い込みに近い使命感と共に、本作りへの純粋な喜びが戻ってきました。雑誌は生きもの。作り手の心の有様が直に読者の皆様に伝わります。「しばらく沈んでいた、庭作りへの情熱が、ビズを再び読み始めて戻ってきました・・・」何よりのエールと受け止めました。ビズは編集者の興奮が作っている本、でも、いつも興奮できるテンションって才能のうちかしらね。努力、努力のクソ真面目一直線で読む方が疲れるんだよね。編集現場には近頃、いろいろなアドバイスや、感想が寄せられます。思いあたるふしアリの一言や、分かってくださったのネという感謝の気持ちが編集者をリフレッシュさせてくれます。

まっ白な企画書から始まって、一冊の新刊本が私の机にのるまで2カ月。2年目を迎えた新生ビズが、本日発売されます。

執筆者プロフィール

ガーデニング誌『BISES』の元編集長。創刊から休刊までの146冊、25年間務めました。1997年流行語大賞トップ10に選ばれた「ガーデニング」は、私が全国に広めた言葉です。これはGARDENINGをカタカナにしたもので、造語ではありません。今では日本語として立派に定着しましたね。