ガーデニング誌ビズ HOME > 執筆者・八木 波奈子のブログ > 2010年03月08日 第35話「藤原美智子さん、ビズに初登場!」

第35話「藤原美智子さん、ビズに初登場!」

2010年03月08日

編集長稼業は不思議なもので、とにかく退屈を知らずに何年でも続けていける結構な仕事です。この間、サンシャインで行われたクリスマスローズ展にはBISESも関わったので、ご挨拶に行きました。すると、この展覧会のお世話を何年もされているH氏が、私を見るなり笑顔で近づいてきました。「イヤ〜、100号記念の写真展、あれは凄かったねー。庭も良かったけれど、100冊の表紙展示も圧巻だったね。それにしても、よく次から次へと雑誌のテーマが出るもんだ」

たしかに企画に詰まった記憶はあまり無いのですが、100号も重ねると企画内容がやや深くなりすぎる悩みがあるのです。この現象をマニアックといいます。でも、ついこの間、新鮮な話題で編集部がもりあがりました。次号(2010年3月16日発売)に掲載されることになったその記事は、ファッション界では知らない人のいない藤原美智子さんの「はじめての庭づくり」です。藤原さんはメイクアップ界の超人気者で、“はじめて”と言っても、ガーデンの好みやライフスタイルはすでに確立されています。”家は建ったので次は庭“、ということのようで、ビズ編集部が相談に乗ることになったのです。3人のガーデンデザイナーと共に藤原さんのアトリエにうかがって、希望やテイストをお聞きしました。

藤原さんは、庭づくりの知識や技術では入門レベルでも、ひとつの道を究めたプロ。ご自分のイメージを相手に伝える術は素晴らしく、すでに会見初回で出来上がりが期待できました。これから数ヶ月かけて、ドキュメンタリータッチでご覧いただこうと思っています。土を改良して、苗を植えて、デッキを作って・・・文字通り一から手をかけて、自分らしさを追求することになりました。編集会議では藤原さんのように、庭マニアではないけれど、暮らしとバランスをとったガーデンが欲しいという人のための企画は大事と話が広がりました。こうして、編集者は予期せぬ出会いを雑誌づくりの発想へとつなげていきます。それは、実にわくわくする作業なのです。読者の皆様が、誌面をご覧になって、このページに新鮮な空気を感じていただけたらうれしいです。

執筆者プロフィール

ガーデニング誌『BISES』の元編集長。創刊から休刊までの146冊、25年間務めました。1997年流行語大賞トップ10に選ばれた「ガーデニング」は、私が全国に広めた言葉です。これはGARDENINGをカタカナにしたもので、造語ではありません。今では日本語として立派に定着しましたね。