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第6話 「ガーデン・コンテスト」について

2000年09月18日

9号掲載の記事で、今ラストスパートをかけている特集がもうひとつあります。それは、ほぼ1年がかりで進めてきた<ビズ・ガーデン大賞>の発表です。9月5日に最終審査が無事終わり、あとは編集部が腕によりをかけて、受賞した皆様のご紹介原稿にとりかかっています。

ガーデン・コンテストも近頃では、もう、どこでもここでもやっていて、果たして応募があるのだろうか・・・・・・なんて弱気の発言もでたくらいでした。各雑誌が主催するものをはじめ、TV、ガーデンセンター、ガーデン資材メーカー、日本各地で開かれるガーデニング・イベントなどなど、この数年でどのくらいの数のコンテストが行われたことでしょう。

思いおこせば・・・・・・1997年のビズ。ガーデン大賞が初めての試みだったような気がします。私たちビズ編集部が、『私の部屋ビズ』で行った1回目のコンテストでした。ほんの3年間で、これほどエネルギーのいるガーデンコンテストが日本中に蔓延してしまうのですから、びっくりですね。私たちは1回目の大賞発表の最終ページに大きな大きな赤い字で、<2000年にあいましょう>と結びました。今回はこのお約束を守っての開催です。

おかげさまで、今回もたくさんの応募をいただきました。全部の応募用紙をじっくりと読ませていただいた私は、ホーッと大きく深呼吸をしたものです。読者の皆様には、いつだって教えられることばかり。日本の庭づくりを初めのところから、じーっと見つめてきた私には感慨ひとしおの結果でした。この3年間で庭のデザインに大きな変化があったわけではないけれど、確実に庭と共に堅実な人生を歩み出された多くの方がいることを知りました。今回は "ノンフィクション−−私の庭づくり体験物語賞" もつくればよかったと思いました。写真に撮りにくい素晴らしい庭が選にもれた例がいくつもあったからです。

21世紀の日本の庭世界は、きっと多様性を示すことになるでしょう。そして、より深く人生との関わりをもつことになると思います。ガーデニングという言葉が、流行の波にもまれて少々意味が狭められてしまったような気がします。GARDENINGの本来の姿に戻って、自然とのふれあいを楽しむものになってほしいと心から願っています。

執筆者プロフィール

ガーデニング誌『BISES』の元編集長。創刊から休刊までの146冊、25年間務めました。1997年流行語大賞トップ10に選ばれた「ガーデニング」は、私が全国に広めた言葉です。これはGARDENINGをカタカナにしたもので、造語ではありません。今では日本語として立派に定着しましたね。