第16話 「講演会」

2003年09月10日

編集長の仕事に時々,講演というのがあります。読者の皆様にお会いできることと、まだご存じない人たちにはBISESを知っていただけるチャンスになるので、いつも一生懸命やります。私自身、あまり器用ではないので、準備にはいつも週末を何回も使って、講演原稿を作ります。近頃では、パソコンで原稿を作るので、あまり分厚くなりませんが、ちょっと前までは私の手書き文字が大きなもので、何十枚にもなりました。会社でスタッフ相手にしゃべる時は、2時間でも3時間でも、皆の迷惑顧みずぺらぺらぺらの独演会など、平気にやってのけるのに、講演会は絶対に台本を作ります。

この間、札幌で「フラワーガーデン北海道スタイルを創ろう!」というタイトルで基調講演をやってきました。大ホールで何と500人もの人が集まったのにはビックリ。過去に400人ずつ1日2回講演、というちょっと特別な講演会をやりましたが、今回の北海道は一番人数が多かったです。主催は国営滝野すずらん丘陵公園で、基調講演の後パネルディスカッションもあり、北海道の花世界の名士というか、私とはもうすっかりお馴染みになっている個性派の面々がパネリストとして顔を揃えました。内倉真裕美さんと一緒にオープンガーデンを組織する梅木あゆみさん(コテージガーデン経営)、花新聞編集長のかとうけいこさん、植物エキスパートで、滝野すずらん丘陵公園のカントリーガーデンの設計家、笠康三郎さん、じゃらん編集長のヒロ中田さん、そして恵野の市議、中島興世さん。司会進行は橋本登代子さんでした。こうして交流を重ねた方々が、BISESの記事を豊かなものにして下さることも度々あることで、講演会で各地に出向く楽しみもさらに増すというものです。

BISES読者に熱烈に支持されたテーマ、「ブランドのない土地を探そう!」を実践しようと考えている方には、お勧めの広大な花咲く大地が待っています。笠さんから最近届いたメールには、「北海道の秋のバラはそれは見事な深い色をみせてくれます・・・」とありました。日本のスコットランド北海道、私の生まれ故郷です。

■BISES26号(秋)の特集は「秋の気配に濃きバラの色」、9月16日発売です。BISESおなじみのダン・ピアソンの魅力的な新作ガーデンもあります。書店に御予約を!

執筆者プロフィール

ガーデニング誌『BISES』の元編集長。創刊から休刊までの146冊、25年間務めました。1997年流行語大賞トップ10に選ばれた「ガーデニング」は、私が全国に広めた言葉です。これはGARDENINGをカタカナにしたもので、造語ではありません。今では日本語として立派に定着しましたね。